
マルチン・リチェク 「ハーモニー」
KOUICHI FINE ARTSでは、ポーランド・クラクフを拠点に活動する写真家、マルチン・リチェクによる写真作品展 「ハーモニー」 を開催いたします。 マルチン・リチェクは、ミニマルで象徴的な構成、幾何学的な視点、そして詩的な静けさをたたえた写真表現により、国際的に高い評価を受けてきました。その制作の根底には、作家自身が掲げる「最小限のかたちに、最大限の意味を込める」という姿勢があります。余白、対比、光と影、そして人や自然のささやかな存在を通して、リチェクの作品は、現実の一瞬を静かに切り取りながら、見る者を深い思索へと誘います。 本展では、世界的に知られる代表作 《雪の中で白鳥に餌を与える男》 をはじめ、静謐でありながら温もりを感じさせる作品の数々を、前期・後期に分けてご紹介いたします。同作は、2013年に The Huffington Post によって世界の優れた写真作品のひとつとして紹介され、現在ではフランス国立図書館およびポーランドのシレジア博物館のコレクションにも収蔵されています。 リチェクの作品はこれまで、アメリカ、ドイツ、フランス、イタリア、韓国、中国、台湾、日本を含む世界各地で展示されてきました。また、その写真は The Guardian、Der Spiegel、The Daily Telegraph、National Geographic など、世界有数の新聞、雑誌、ウェブメディアにも取り上げられ、現代写真における静謐な象徴表現のひとつとして、国際的な注目を集めています。 展覧会タイトルである 「ハーモニー」 は、リチェクの作品に通底する均衡、沈黙、対話、そして世界のうちに潜む目に見えない秩序を示しています。白と黒、静と動、人と自然、孤独とつながり。簡潔でありながら強い余韻を残すその構図は、ひとつの風景や瞬間を超えて、私たちの内側にある普遍的な感情へと静かに響いていきます。 リチェクの写真は、過剰な説明を拒みながらも、見る者の想像力に豊かな余白を開きます。そこに映し出されるのは、日常のなかにひそむ詩情であり、沈黙のうちに立ち現れる世界との繊細な関係性です。 この機会にぜひご高覧くださいませ。 Part 1:2026年5月11日(月)— 5月23日(土) Part 2:2026年6月1日(月)— 6月13日(土)